第2回 課題研究支援セミナー 東京大学 小川雄一先生による講演「核融合の最前線」

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6月18日(月)、東京大学大学院新領域創成科学研究科の小川雄一教授をお迎えして、「核融合の最前線」についてご講演いただきました。これは、MSU研修の事前学習の一環であると同時に、昨年度から4年生が社会科と理科の連携授業として取り組んできた「原発とエネルギー問題」に関連して、第一線の専門家から最新の知見を教えていただこうという取り組みです。小川先生は、あらかじめお伝えしてあった生徒たちからの質問に答えるかたちで、核融合と核分裂の違いや各種エネルギーの科学的な比較などについて噛み砕いてお話しくださいました。寺田寅彦の「正当に怖がるのはなかなか難しいことだ」という言葉を紹介しつつ、個人の判断と国民としての選択はどうあるべきかについて問いを投げかけてくださった先生のお話は、生徒たちそれぞれの中にリアルな思いを残したことでしょう。

<セミナーの様子>

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<生徒の感想>

原子力や核分裂について去年数回授業を受けたことがありましたが、今回の講演でその知識を確かめるとともに、理解を深めることができました。所々とても興味深い内容があって海水から燃料をとることができること、高温プラズマを閉じ込めること、そして今回のメインでもある核融合について学ぶことができました。海水から燃料をとることができるのはとても合理的だと思うし、地球温暖化が進んでいる今、使えるな、と感じました。その上、プラズマに関しては今まで確かな知識を得たことがなかったため、「第4の状態」というのが面白いなと思いました。固体→液体→気体までが普通だと思っていたけど、核と電子がセパレートに動くようなプラズマの存在にすごく興味を持ちました。私自身、科学が得意というわけではないため、講演内容全てをしっかり理解することができなくて少し残念でしたが、以前よりも核融合やエネルギーについて興味を持つことができました。核融合に対する多くの人の抵抗などを減らすための意識転換が課題となっていることが分かったので、それについて何か調べたりできることがあったらしてみようと思いました。今日は貴重な講演をありがとうございました。また機会があればお会いしたいです。(4年女子)