国語科:新たな世界を拓く言葉の力
目標と養いたい力
国際社会でよりよく生きるために、物事に対する洞察力、自己と他者とを深く理解するためのコミュニケーション能力、確かで豊かな表現力を養うとともに、言葉・文化に対する興味・関心を高める。
単位数
学年 | 科目名 | 時数 | 主な内容 | 単元例 【 】内は主なテキスト |
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1 | 国語 | 4 | 表現の基礎 読解の基礎 言葉の基礎知識の獲得と活用 |
◇随筆の真髄にふれようー「字のない葉書き」ラジオドラマ【向田邦子「字のない葉書き」(随想)】 ◇語りには意図が含まれる【小関智弘「ものづくりに生きる」(説明)】 |
2 | 国語 | 4 | 表現の基礎と発展 読解の基礎と発展 言葉についての知識の獲得と活用 情報と表現 |
◇表現するとはどういうことか【太宰「走れメロス」(小説)・シラー「人質」(詩)】 ◇見ぬ世の人との対話-戦や人々の生死が物語として語られる意味【「敦盛の最期」(平家物語)(古典)】 |
3 | 国語 | 3 | 表現の活用 読解の深化 言葉についての知識の獲得と発展・応用 情報の活用 |
◇効果的な表現を用いてリポート記事を書く【雑誌記事、エッセイ集】 ◇文学的文章を論理的に読む【井上ひさし「握手」(小説)】 ◇俳句を詠む【「俳句十五句」(俳句)】 |
4 | 国語総合 | 4 | 日本語の特色を理解し、基礎的な国語の力を充実させ、さらに古典の基礎的な読解の力を身につける。 | ◇世界のレシピ【鈴木孝夫「ものとことば」(評論)・佐藤信夫「コインは円形である」(評論)・新聞記事(各社の「出生数減少」に関する記事)】 ◇価値観の違いを捉える【『宇治拾遺物語』「絵仏師良秀」】 |
5・6 | 現代文B | 4分割履修 各年度2単位 |
近代以降の様々な文章を的確に理解し、適切に表現する能力を高め、ものの見方や考え方を深める。 | ◇生きる意味について【中島敦 『山月記』・小浜逸郎「人生の物語性について」】 ◇日本の「空白」【谷崎潤一郎「陰翳礼讃」(評論)・原研哉「白」(評論)・芥川龍之介「手巾」(小説)】 |
5・6 | 古典B | 4分割履修 各年度2単位 |
古文・漢文の理解を通して伝統と文化に対する理解・ものの見方や考え方を深める。 | ◇時代背景と社会に対する見方の関わりについて考える【『方丈記』「安元の大火」】 ◇人間の思想と社会【『老子』『荘子』『韓非子』】 |
5・6 | DP文学 | 各年度5単位×2 | 文学の学習を通して、言語表現の多様な可能性について学ぶとともに、文学を通してグローバルな問題に迫る。 | ◇現実と非現実の交錯【『雨月物語』『レキシントンの幽霊』『予告された殺人の記録』】 ◇アイデンティティーと社会【『山月記』『野火』『砂の女』】 |
6 | 古典A | 2 | 古文・漢文の文章を的確に理解し、人間・社会・自然などについて考察し、ものの見方や考え方を深める。 | ◇交わす言葉【『源氏物語』「くれまどふ心の闇」】 ◇歴史的背景と人物について学び、状況に生きる人々の心情を読む【唐宋八大家(王安石「傷仲永」、韓愈「与孟東野書」、柳宗元「鈷鉧潭記」)】 |
6 | 国語表現 | 2 | 国語で適切かつ効果的に表現する能力を高めるとともに、思考力や創造力を伸ばす。 | ◇展開に変化をつける【ディスカッション・小論文】 ◇ファシリテーショントレーニング ◇風刺はどのように成り立つか―笑いを生み出す構造【風刺漫画・カリカチュア】 |
6 | 日本語理解 | 2 | 日本語の基礎的な運用能力を高め、日本文化や伝統を理解する。 | ◇敬語と待遇表現 ◇構造から読みを深める ◇古語から現代語へ |
学習内容 (具体例・生徒の作品・活動の様子)
前期課程から後期課程まで、教科書の世界を飛び出し、多様なテキストを用いて言葉の世界を探究します。
前期課程MYP授業例
「Fake―虚実を見抜く目を養う」
探究テーマ:人のものの見方に影響を与える説得力のある情報には発信者側の文脈に基づいた編集が働いている。
前期課程MYP授業例
「言いおほせて何かある-短文表現の可能性-」
探究テーマ:形式による制限が、表現と読みの可能性を広げる。
新聞やwebのニュースなどを通じてメディアリテラシーを養う授業。フェイクニュースができあがる仕組みを学習したり、新聞記事を自分で書いたりします。
商品や企業のキャッチコピー、俳句や短歌などを分析しながら、少ない言葉で表された表現について考えます。生徒は様々な作品を分析しながら句作を毎日続け、まとめとして沖縄WCで俳句を作ります。
後期課程
DP生授業例
探究テーマ:作者は、受け手が特定の反応をするよう意図して言葉を選択する。
後期課程MYP授業例
「孔子政党」
探究テーマ:説得力のあるテクストは、私たちの振る舞いや意思決定に影響を及ぼすことを意図した言葉を用いる。
表現の在り方が受け手に与える影響を分析する授業。小説や戯曲と、それをもとにして映像化された作品を比較・分析します。
言葉の持つ力や表現効果について考える授業。孔子が選挙に出馬すると仮定して、選挙公約と選挙ポスターを作成します。
日本文化探訪―2年生 能・狂言鑑賞教室
毎年11月に都内の能楽堂を訪れ、能や狂言を鑑賞し、日本文化の歴史や面白さに触れています。謡(うたい)の体験などもあり、衣装を実際に身に付けて舞台に上がり所作を教えて頂き、能の面(おもて)を付けてみる経験もします。